レセコン・電子カルテと中小企業経営強化税制

レセコンや電子カルテは税額控除対象か?

中小企業経営強化税制のA類型の対象となるソフトウェアは、「設備の稼働状況等に係る情報収集機能及び分析・指示機能を有するもの」に限られています(中小企業等経営強化法施行規則8条2項)。

ITに精通している専門家でもなければ判断のできない内容ですが、医療法人や個人開業医が利用する「レセコンや電子カルテなどの医療機関のシステム」が、これに該当するかを確認する必要があります。

これについては、一般社団法人情報サービス産業協会が、対象となるソフトウェアを公表してくれています。この中に、レセコンや電子カルテが入っていますので、税額控除の対象になる可能性があると考えて良いことになります。

A類型の証明書を入手する

中小企業経営強化税制を適用する上では、レセコンや電子カルテの請求書または見積書を、ソフト部分とハード部分に分けてもらう必要があります。ソフト部分はソフトウェアとして、ハード部分は器具備品として、税額控除の対象になる可能性があります。

通常、ソフト部分は、A類型の証明書が発行されます。ハード部分については、請求金額の大半をソフト部分が占めることになりますが、ハード部分でも、サーバーであれば、A類型の証明書が発行されることもあります。

まずは、販売業者に、中小企業経営強化税制の対象になるかどうか、A類型の証明書の発行を依頼しましょう。そして、A類型の証明書が入手できれば、証明書を添付した経営力向上計画を、厚生局に提出します。

IT導入補助金を検討する

レセコンや電子カルテであれば、IT導入補助金の対象になることが多いです。販売業者が営業トークで使うのか思いきや、採択されない可能性があるためか、案内してくれないことも多々あります。レセコンや電子カルテを購入される際には、IT導入補助金も、忘れずに検討するようにしましょう。

医療法人がIT導入補助金を受給した場合ですが、受給した補助金に35%程度の法人税が課税されて、国に納付することになれば、何のための補助金か分からなくなります。

そこで、国庫補助金等の圧縮記帳により、補助金を受給した事業年度で、一時に法人税を課税せず、将来へ課税の繰り延べを行うことができます。そして、固定資産の取得価額から補助金の金額を減額することにより、将来の減価償却費を減額し、課税の取り戻しを行うことになります。

注意点ですが、国庫補助金等の圧縮記帳を使った場合、補助金に対する法人税の課税を繰り延べることができるものの、固定資産の取得価額を減額するため、税額控除額が減少するというデメリットがあります。したがって、毎期黒字を出しいている医療法人であれば、国庫補助金等の圧縮記帳を使わない方が、税額控除をフル活用することができて有利になります。

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