個人クリニックのM&Aとカルテの引継ぎ

医療法人なら、M&Aでも理事長交代だけで済みますが、個人クリニックでは、閉院と開院の手続きが必要です。第三者へのカルテの引継ぎもあります

地域にもよるとは思いますが、都道府県や保健所では、M&Aにおけるカルテの引継ぎについて、特に行政指導を行っていないようです。しかし、患者の了解は得たいところですので、次のように行えば良いと思います。

例えば、8月1日から、新院長へクリニックを継承する場合、何か月か前から、新院長にクリニック従事者として勤務してもらいます。前院長から新院長へ、患者の引継ぎをして、患者へ挨拶をします。カルテも引き継ぎます。しばらく診察に来ていない患者についても、将来クリニックにカルテがないもの困るので、新院長のもとで5年間保管しておきます。

旧クリニックは、7月末で閉院、新クリニックは、8月1日に開院します。

ここで問題になるのは保険診療です。8月1日にクリニックを開院しても、保険請求が認められるのは1か月は先になります。つまり、8月1日から1か月間は、保険診療ができず、自費診療になってしまいます。

したがって、M&Aにより継承を行う前に、各地域の厚生局に相談して、保険診療が切れないように相談しておく必要があります。その際は、M&Aではなく、クリニックの継承と伝えましょう。