レセコンデータを活用した財務分析

クリニックの月次報告

クリニックへの月次報告では、会計データの月次推移表や、保険・自費収入、人件費、医業利益をエクセルでグラフ化したりと、院長が分かりやすく報告されていると思います。

それでだけで満足されるクリニックも多いと思います。しかし、それでは一般企業の延長線上でしかなく、院長の満足度が上がる工夫をした報告になっているのでしょうか。そこで、レセコンデータを活用すれば、クリニックの経営状況を、簡単に、より明快に、説明することができます

レセコンデータを活用した収入分析

まずは、会計データの収入金額を3期比較で伝えます。これも大事ですが、これだけでは院長は収入の増減が分かっても、その原因が分からないので、対策の立てようがありません。

クリニックの収入は、診療単価×患者数=収入金額です。レセコンデータから初診・再診の患者数が記載されている箇所を見つけます。これを毎月記録することで、患者数の推移を報告することができます。

レセコンデータの診察日数も必要です。一般的なクリニックで、休診日を1日取ると60人程度の患者数が減少します。前年や前月と診察日数が1日、2日変わるだけでも、患者数にも一定の影響を及ぼします。

まとめると、毎月の保険・自費収入、患者数、診察日数を把握すれば、どういった原因で診療収入が増減しているかが明確になり、院長は適切な集患対策を取ることができます。

レセプト件数とレセプト単価

レセプトデータから、毎月の保険点数レセプト件数を探します。例えば、10月にAさんが初診で1回目、再診2回目で、診察を受けたとき、患者数は2人カウントされます。レセプトはひと月、1人につき1枚なので、10月のAさんのレセプトは1枚です。患者数とレセプト件数はこのような違いがあります。保険点数÷レセプト件数をすると、レセプト1件当たりの平均単価が出ます。

例えば、内科のクリニックのレセプト平均単価が、その地域の内科のクリニックの中で、上位8%程度に入ると集団指導に呼び出されます。呼び出しを受けると、高い確率で何らかの指摘を受けます。連続して集団指導に呼ばれていると、個別指導に発展する可能性もあります。よって、レセプトの平均単価は重要ですので、平均単価も報告する必要があります。

また、財務分析の観点からも、対面での診察を、電話やオンラインに切り替えると、検査ができないといった理由で、レセプト単価が下がります。こういった分析でも活躍します。

損益ではなく、いくらお金が増えたか減ったか

発生ベースの損益の報告ももちろん重要ではありますが、院長からすれば、いまいちピンと来ないことも多くあります。そんなときは、キャッシュフローを伝えましょう。キャッシュフロー計算書ではなく、資金繰り実績表を作成すれば良いでしょう。

手元のお金がいくら増えたのか、いくら減ったのか、その原因は何なのか?これらの明確にすることで、院長に明確に理解してもらうことができます。

上記の内容はしっかりと押さえておきたいですね。